2026-04-15 · #1

AIを使うと、なぜか疲れる理由

—— 作業量ではなく「判断」が原因かもしれません

AIを使うようになってから、作業は前に進んでいるのに、どこかスッキリしない。 終わったはずなのに、頭の中だけがざわついている。

ChatGPTやClaudeなどを触っていて、こんな感覚を持ったことはありませんか?

  • 作業は進んでいるのに、なぜかぐったりする
  • ぼーっとして、次に何をするか考えられない
  • 翌日、思った以上に疲れが残っている

「便利になったはずなのに、なぜこんなに疲れるんだろう」 そう感じるのは、自然なことかもしれません。

英語圏でも近い違和感が語られていて、Harvard Business Review(HBR)では2026年に「AI brain fry」という言葉が紹介されました。複数のAIツールを行き来しながら、出力を確認し、手直しし、監視し続けることで、注意力が飽和してしまう——そんな現象です。BCGの調査(米国の大企業で働く1,488人)をベースに議論されています。

AI作業は「楽」ではなく「判断が増える作業」

AIを使うと、作業スピードは確かに上がります。 ただ、速くなったぶんだけ、私たちが手元でやっていることが変わります。

たとえば、出てきた回答に対して、無意識にこんな判断を積み上げます。

  • どの回答を採用するか
  • どこを修正するか
  • この方向で進めていいのか
  • もう一度聞き直すべきか

これらは一つひとつは軽い。でも、短時間に何十回も繰り返すと、じわじわ効いてきます。

つまり、AI作業は「楽になる」だけでなく、小さな判断を何度も積み重ねる作業にもなりやすいのです。

広告
*サイト運営のため広告が表示される場合がございます。

疲れの正体は「判断密度」

重要なのは、作業量そのものよりも、どれだけ判断が詰まっていたかです。 ここではこれを「判断密度」と呼びます。

  • 複数AIを使って比較している
  • 試行錯誤しながら進めている
  • 複数案件を行き来している

こうした状態では、選択肢が増えます。選択肢が増えると、判断も増えます。 そして判断が増えるほど、脳の負荷は大きくなります。

「ぼーっとする」のは自然な反応

判断が重なると、脳は“処理待ち”のタスクを抱えた状態になりがちです。 すると、こんな変化が起きやすくなります。

  • 思考がまとまらない
  • 判断が雑になる
  • 止めどきがわからない

この「ぼーっとする感覚」は、怠けているからではなく、脳が処理しきれなくなっているサインとも言えます。 ここで無理に押し切ると、結果は出ても、翌日に反動が来ることがあります。

ポイントは、AIが悪いのではなく「使い方の負荷」が増えていること。特に、複数ツールの切替や、出力の監視(チェック作業)が長引くと、疲れの出方が変わります。

今日の一手(短く)

  • 「あと1回だけ」を回数ではなく時間で区切る(例:あと10分で止める)
  • 採用する案を1つに絞ってから、次の作業へ進む
  • ツール切替が続いたら、メモ1行で「いま何をしているか」を書いてから戻る
今すぐ見える化してみる
今の状態がどれくらい負荷がかかっていそうかを、確認してみましょう。自分の負荷にあわせた休憩や作業の中断を検討するきっかけにぜひ。
  • 判定は判断疲労の目安としてご利用ください。
  • 医療・心理学的な診断を目的としたものではありません。